正木美術館が所蔵する「一休宗純と森女図」の保存修復事業が始まります
2021年10月1日(金)
室町時代の禅僧一休宗純(1394〜1481)は、とんち小僧の一休さんや奇行の禅僧などとして、様々な逸話と共に現在も広く知られた存在です。
当館が所蔵する「一休宗純と森女図」(いっきゅうそうじゅんとしんにょず)(一休宗純賛、室町時代/15世紀)は一休の肖像と共に、彼の晩年の恋人であった森という名の盲目の女性が描かれています。多く伝わる一休の肖像画の中でも本作は森女を描いた唯一の作品で、僧侶の肖像画に寵愛された女性が共に描かれているという極めて特異な作例です。
しかしながら本作は、経年変化によって画面に細かな横折れが発生し、絵具の剥落も見られるなど劣化が進んでいました。
そのため、今年10月から三菱財団の文化財保存修復事業助成を受けて、本格的な修理を実施いたします。完成は2023年9月を予定しております。
修理の経過等はこのページで随時お知らせいたしますので、どうぞ続報をお待ちください。