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一、室町の風雅二、中国の文人の世界三、江戸の文雅四、風に和す
展覧会の構成
二、中国の文人の世界 ― 陶淵明・王維・杜甫・林和靖・蘇軾・方従義・王冕
わが室町人が、江戸の文人たちが、憧れ、崇拝した中国文人たちの世界を紹介する。詩を詠み、詩を吟じ、筆をもって書画をたしなみ、詩書画三昧のときを過ごす。それは、わが文人たちの理想の営みだった。
帰去来辞(図5) 仲和筆 自画賛 明時代(正徳7年・1512)  全期間

「帰りなんいざ」で 知られる中国東晋時代の詩人陶淵明(365−472)の肖像。
すべての官職を退けて田園に生きる決意を語るその詩とともに、
田園詩人といわれた陶淵明の人生は、室町人や江戸の文人たちの憧れとなった。

墨梅図(図6) 王冕筆 元時代 14世紀  10月22,23,24日を除く全期間

元時代の文人画家王冕の作品。
墨梅(墨だけで梅を描きだすこと)の名手。 それまでの文人が、
官僚でありながら詩書画に親しんだ文人官僚であったこととは異なり、
王冕は絵筆を生業とし、売り絵に生きた文人画家。
その風狂は世に知られた。寒を貫き、春一番に咲く梅花。
その孤高の精神に、室町人は魅せられた。
その澄んだ芳香に、江戸の文人たちは酔いしれた。

瀟湘雨意図(図7) 方従義筆 元時代 14世紀  全期間

元時代の文人画家・方従義の墨竹の図。
水墨の濃淡のなかに竹の姿を描きだす。
煙雨にしなる、竹の叙情が漂い満ちる。
誕生してまもなく日本に渡ってきた。
1400年代の京都の禅寺で、大切に伝えられている。
図上の長文には、その伝来が朗々と記されている。
墨竹はその影絵のようなシルエットの神秘が好まれた。
室町人にとっても、江戸の文人にとっても、愛すべき好画題だった。

一、室町の風雅
三、江戸の文雅


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