一休日和 一休宗純と森像

文化の灯 世界を包め 赫々と

泉州が生んだ稀代のコレクター、正木孝之(1895-1985)は、戦後一代で1300点にも及ぶ東洋古美術品を収集し、正木美術館を創設いたしました。
2015年は、孝之生誕120周年にあたります。それを記念し、正木美術館では2014年度より2年間「正木孝之コレクション特別展」を開催しています。今年度最初の展覧会では、正木孝之がその人となりを愛した一休禅師に注目します。
「とんち話の一休さん」でも知られる一休宗純(1394-1481)は、当時形骸化していた禅林において純粋禅を目指しました。
彼は自身を「狂雲子」と呼び様々な逸話を残し、その個性的な禅風は人々を惹きつけました。
創設者の正木孝之はそのような一休を敬愛し、自身の雅号を一休の墨蹟に因んで「滴凍」としました。正木美術館は一休が愛した盲目の女性、森(しん)とともに描かれた「一休宗純と森像」や一休の墨跡「滴凍軒号」などを所蔵しています。

本展覧会では、正木コレクションを中心に、一休の軌跡をたどります。
また一休の思想を理解する上で欠かせない詩集「狂雲集」に収められた偈頌(仏教的主題の詩)に関連した正木コレクションの作品を展示します。本展を通し、室町時代の禅林に現れ、純粋禅を追求した一休宗純の姿にせまり、また彼を愛したコレクター正木孝之の想いを感じていただきます。

一休宗純と森像
一休宗純墨蹟 滴凍軒号, 《国宝》宗峰妙超(大燈国師)墨蹟 
渓林偈

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